初恋
「「「マジ!?」」」
“沙奈”と言う名前に皆が食いつく。
もちろんこの俺も。
あの合宿以来まともに会っていなかった。
つーか、全然会ってないし・・・
裕大から沙奈ちゃんのことを
耳がタコになりそうなくらい聞いていた。
でも、1つだけ確かなことは・・・
その話を聞いて“早く会いたい”って思ったこと。
「門の所までは一緒だったんだけどなぁ・・・どこに「お待たせしましたぁぁ!」
後ろを振り返ると、
でっかい籠を持って走っている沙奈ちゃんの姿が見えた。
沙奈ちゃんは相変わらずの格好で。
「沙奈ちゃん~!!」
「お久しぶりです!
今日は、渡辺先輩がお休みって聞いて・・・
来ちゃいました笑」
気取ってなくて・・・
「俺っち、まじ寂しかったんだぜー!?
急に来なくなるからさぁ!」
「すいません・・・
でも期間が過ぎたからお邪魔かなって思って・・・」
髪を触る仕草とかが、何かすっげぇ可愛くて。
・・・見ていて安心する。