初恋
「んー・・・今年は数えるくらい・・・?
ちゃんと会ったのは正月と沙奈の入学式の時だったかな。
まぁ仕事でー!
って、そんな話すこと出来なかったけどなぁ」
「今年の大晦日とかクリスマスとか
家族全員で集まりたいねぇ・・・」
「じゃ、沙奈今家事ほとんどやってんだ?
言ってくれれば手伝うよー?」
「おー、俺も家近いんだし手伝うけど・・・」
「心配してくれるなんて、ホント有難いよー。
けど家事好きだから辛くないんだ!
ホントに助けてほしいって思った時呼んじゃうかもだけど」
あたしは笑いながら2人に言う。
すると亜衣はいつでも言ってねと
あたしの髪の毛をクシャクシャにしながら言った。
亜衣には本当に感謝している。
どんな時も駆けつけてくれるし、
悩みも聞いてくれる。
初めて出来たあたしの大事な、
大事な友達であり、
親友でもある亜衣。
“亜衣”という存在だけで、
あたしは本当に安心出来る。
「俺は!?俺もちゃんと手伝ってんだけど!!」
「分かってるよー。」
「・・・おい准。何だよその顔!!」
「いや・・・ホントかなって・・・」
「お前ホンット嫌!!
いつもそうやって俺を馬鹿にしてよ!」
「馬鹿にはしてねぇよ。
阿呆だなとは思ってるけど」
「どっちもよくねぇじゃねぇか!!」
そんな准くんとお兄ちゃんの会話を聞いて笑みが零れる。
相変わらず仲良しだなぁ・・・