初恋
する必要ねぇじゃねぇか。
前から仲良かった、ただそれだけ。
関係ねぇって・・・
俺には・・・
俺に、は。
そう自分に言い聞かせるほど、
俺はどうしようもなく空しくなる。
裕大の声が遠く聞こえる。
全てをシャットアウトしたくなるくらいだ。
渡邉には嘘をつかれたあげく、
沙奈ちゃんと准の事でイライラして。
「ばっかじゃねぇの・・・」
俺はポツリと呟く。
「悼矢?」
「―・・・んでもねぇ。この後部活だよな?」
「お、おう?」
サッカーをしてストレス発散でもしようか。
学校始まってそうそう
何でこんな気持ちにならなきゃなんねぇんだ。
もっと普通に過ごしたかったっていうのに・・・