初恋
出来るだけ、
普通にしていないといけないよね。
あたしは渡邊先輩にお辞儀をして教室に戻る。
その途中のことだった。
あたしの目の前を歩いていた2年の先輩が
あたしのことを見て指を指してきた。
な、何・・・!?
「あ、えっと・・・
相沢・・・相沢沙奈ちゃんだよね!?」
「う、え?・・・あの・・・」
その先輩の隣にいた先輩が納得するような感じで手をポンと叩く。
「サッカー部のマネージャーの子だったっけ?」
「そー!ね、今もサッカー部のマネージャーやってんの?」
「やってない、ですけど・・・」
「マジ!?じゃ、チャンスかもしんねぇ!!」
チャ、チャンス?
あたしは先輩たちが何を言っているのか解らなかった。