初恋
勧誘
side沙奈
教室に戻ると、
亜衣があたしの席に座っていた。
「裕大さんいた?」
「いなかったんだよね・・・
だから渡邊先輩に渡してもらうことにした。」
「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!?」
これでもかって言う位に大声を出して、
クラスが一気に静まり、
横で寝ていた北見くんが何だという位に勢いよく起き上った。
「ちょ、亜衣っ・・・」
「あんたは、馬鹿なの!?
ねぇ、馬鹿なの!?」
あたしの肩を揺さぶりながら、馬鹿を連呼する。
そ、そんなに馬鹿って言わなくても・・・!!
くるっ・・・苦しい!!