初恋
別に、断る理由なんてないけど・・・
それでもやっていいのかなって思ったりする。
河原先輩、
スコアは凄い簡単だから
すぐ覚えられるから心配ないよって言ってたっけ。
「はぁ・・・」
帰ろ・・・
机の整頓をしてからあたしは教室を後にする。
ローファーに履き替えている時、
ランニングが終わったと思われる北見くんと目が合う。
北見くんは汗を拭きながらあたしの所に来た。
「あれ、まだ帰ってなかったの?」
「まぁ・・・掃除当番だったしね」
「あぁ。・・・冴えない顔してんね?」
「そ、そう?」
「俺にはそう見えるけど。
まぁ、相沢が悩むも悩まないも、
俺には関係ないけど」
だったらそんなこと言わなければいいのに・・・
心配、してくれてるのかな?
でも・・・こんな話、北見くんに言えないよね。
サッカー部の人たちに聞かれたら嫌だし―
・・・あれ・・・?
何で、あたしはこんなことで悩んでるんだろう?
だってもう関係ないよ、ね?