初恋



「おーい、沙奈ちゃん」



「う・・・と・・・あ!?」

「・・・何、そんなに驚いてんの?笑」



「い、いえっ・・・

ちょっと考え事してたので・・・

お兄ちゃんそろそろ手離して?汗」



「えー!!ヤダ!」


「離せよ、馬鹿」




悼矢さんは呆れながらお兄ちゃんの頭を叩く。




いっつも、叩かれてるなぁ・・・・




「沙奈、もう行く?」



「う、うん・・・

まだ終わってないし・・・特に亜衣の作ってる衣装が」



「あ・・・汗」




お兄ちゃんはやっと手を離してくれて、少し安心する。




周りにいる女の子の視線は相変わらずだけれど・・・










「じゃ、いこ。お兄ちゃんまたね」


「後で教室迎えに行くー!!」




「はは・・・」

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