初恋
テーブルには綺麗におかずが並べられている。
「今日の夕飯は酢豚としゃぶしゃぶサラダだよ!」
「うおー!!」
「お代わりあるから、皆沢山食べてね!」
「いっただっきまーす!!」
全員で手を合わせて合唱をしてから一斉に箸を持って食い始める。
去年とは大違いで、
裕大が言ったように滅茶苦茶上手かった。
「この酢豚、渡邊が作ったのー!?」
俺の隣にいた奴が渡邊に聞く。
渡邊は一度言葉に詰まっていたいたが、
そのあとすぐ笑顔でうんと答えていた。
何で一瞬言葉詰まらせたんだ・・・?
さっきまで上手い上手いと言っていた
裕大の声が聞こえなくなって俺は裕大の方を見る。
裕大の顔は普通に見えたけど、
怒っているような感じだった。
「ゆ・・・「沙奈ー!!お代わり!!」
食べ終わった茶碗を置いて、沙奈ちゃんを呼ぶ。
声もさっきとは違かった。
「裕大・・・ご飯のお代わりだったらあたしがやるけど・・・?
沙奈ちゃんまだキッチンにいるし・・・」
「・・・俺は、沙奈呼んでんの」