初恋
「・・・っ・・・だからっ・・・」
「分かった。もう自分で行くわ。
・・・沙奈ー!」
裕大は立ち上がって、
沙奈ちゃんがいるキッチンへと姿を消す。
俺はどうしても裕大が気になって
後を付いて行くようにしてキッチンへと足を向ける。
「悼矢っ・・・」
「俺もお代わり行ってくる。渡邊は飯食ってなよ」
「あ・・・」
キッチンに行くと
まだ色々と仕事をしている沙奈ちゃんの近くに裕大がいた。
あいつ・・・
「おい、ゆ「沙奈の作った酢豚めっちゃ上手いよ!マジで!!」
俺が裕大に話しかけようとした時、
裕大が沙奈ちゃんにそういう。
沙奈ちゃんの作った酢豚・・・?
でもさっき渡邊は自分で作ったって言ってたよな?
「もー、いつもと変わらないでしょ?
褒めても何も出ないよ?」
「でも上手いの!
信じてくれてねぇの!?」
「信じてます、信じてますよー。
ほら、お茶碗貸して」
「信じてないっぽいなー・・・
あ、もっと入れて!!」
「お兄ちゃん食べ過ぎ!!皆の分なくなるからっ」