初恋
予想外の展開に俺は頭が真っ白になる。
俺は沙奈ちゃんの話なんて出ないと思っていたから。
「沙奈は出来る子なの!俺の妹何だから!」
「渡邊とは全然違うよな。
なんつーの?手を伸ばせば届くような所に居る感じ?
俺、今度メアド聞いてみようかなー?」
メアドだと!?
俺だって知らないのに、
お前が知る権利なんてねぇよ・・・
しかも手を伸ばせば届くだと!?
お前じゃ手も伸ばしてくれねぇよ・・・って
俺、何でこんなに怒ってんだ・・・??
「沙奈のメアドなど、誰にも教えん!!」
「んでだよー!?」
「お前らは下心ありありなんだよ!絶対駄目!!」
「・・・このシスコン!!」
「何とでも言えー!!」
皆はワイワイとしている中、
俺と同じようにあんまり楽しそうではない奴がいた。
それは准。
准はかなり顔に出やすいから、怒っているのがすぐに分かった。