初恋
***
次の日の朝。
朝飯を食べ終わった後、
1週間使わせてもらった合宿所の掃除を全員でしていた。
俺と裕大は男子トイレの掃除をしていて、
その隣では渡邊と沙奈ちゃんが女子トイレの掃除をしていた。
「トイレ掃除って・・・何で俺たちが・・・」
「んなの、ジャンケンに負けたからだろ」
「ぶー!!」
文句を言いながらも、綺麗に掃除する裕大。
その時、女子トイレの掃除が終わったらしく、
ドアの閉める音が聞こえた。
「悼矢~、トイレ掃除終わったら次は外の掃除だから宜しくね」
「お~」
「んで、悼矢だけに言うんだよ・・・
差別か!?そうだろ!?」
「ばーか、早くやってよ」
「励ましの言葉すらねぇよ。最悪!!」
最近の渡邊は、裕大に反抗気味になっている。
前の事もあって、嫌になったんか・・・?
しかも俺にばっか話しかけるし・・・
話すのは別に構わないけど、たまに面倒くさいとか思ってしまう。
ん~、沙奈ちゃんとはないんだけどな・・・