君の為に出来る事


彼女は何かを俺に告げたかったのか、しばらくは同じ空間にいたが、やがて小さな声で「おやすみ」そう呟くと寝室へ向かった。



考えてみたら、やっぱりこの時点で俺は気付かなければいけなかったんだ。



彼女が何故起きていたか、その理由に。



ただ臆病な俺は、例え気付いても今の状況と変わらない状況を作り出していたのかもしれない。



俺と彼女。



同じ空間に居て、なぜ寄り添う事はなくなったのだろうか?



そんな事考えているうちに、結局ソファーで寝てしまい、またいつもの朝を迎える。


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