ぼくときみの幸福論




日曜日の昼過ぎ。



春のぬるい日差しが差し込む6畳ほどのフローリング。





二人が眠るためには少しばかり狭いシングルベッドの上で俺は




今日も芽衣の強烈なキックによって最悪な目覚めを迎えた。




白一色で統一された寝室に


唯一色を添える水色のカーテンは陽光に照らされて淡い色になっている。



(部屋が白いのはすべて芽衣の趣味で、水色のカーテンは唯一、芽衣の賛成を得られた俺の提案によるもの)





カーテン同士のちょっとした隙間から漏れる日差しは






俺の隣ですやすやと気持ちよさそうに眠る芽衣の部屋着のショートパンツからすらりと伸びる白くて柔らかな太ももを美しくおいしそうに照らす。





あぁ、噛み付きたい。







なんて衝動はまだ俺の中に潜んでいる睡魔のあくびによってすぐさまかき消された。


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