愛よりも深すぎて
秘密
次の日。

木崎にどんな顔で会えばいいのだろう。
正直わからない。

丁度木崎のクラスの授業あるのに。

重い足で仕事にいった。

学校で木崎を何気なく探している自分に気づく。

今日も遅れてくるのだろうか。

職員室に入ると岡村先生がなにやら電話で話していた。
俺はなんとなく岡村先生を目で追ってしまった。

岡村先生と目が合うと
『あ、荒木先生。
昨日ありがとうございました。
木崎なんかいってました?』
といってきた。

『あ、石本とのこと聞きました。
部活でも気を付けて見てみます』
と妙にうわずった声で話した気がする。

『そうですか。
今日は休むって。今お母さんから電話が。』
『なんでっ?』
思わず声を荒げてしまった。

『熱出したとか。
体調はずっと崩してますからね。
またもし木崎がなんかいってきたらよろしくね。』
といって岡村先生は去っていった。

木崎…
熱出したのか。

本当は俺と会いたくないのでは?
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