愛よりも深すぎて
木崎は推薦で受験することになった。
このあたりではランク的に2番目の進学校。
元々一番高いランクの高校を希望していたが
やはり学校に来なかった時期の問題はわからないようで
木崎はランクを落とした形になった。

出席日数についてはなぜか風邪、ということにするとのこと。

木崎は『意味わかんない』とふて腐れていたが。

『まさかあの事が受験にまで影響するとはね…』
と切なそうにいっていた。

受験前日、木崎は職員室に来ると
先生方にハッパをかけられていた。

『木崎~
お前ちゃんとやってこいよ~
うちの中学の評判落とすなよ~』
と脅されていたりもした。
『うるさいなぁ。
こんな模範的な生徒いないでしょ!』
黙ってない木崎だ。
度胸は座っている子だ。
きっと大丈夫だ。

『頑張ってこい』
俺も声をかけた。
小さくうなずく木崎。

『んじゃ明日頑張ってきま~す!』
職員室で木崎は宣言し帰っていった。
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