愛よりも深すぎて
俺にとって

木崎の母の死

その後木崎とは年賀状のやりとり程度になった。

木崎は大学を卒業し、地元へは戻らなかったものの、
地元から車で1時間くらいで行けるところに就職した。

希望の仕事に就くことができ、大変そうだが頑張るよ、と葉書が来ていた。

毎年年賀状には木崎の奮闘ぶりが書かれていた。
男に負けずに働いている様子も見られた。

いつまでも名字が変わらないところを見ると
まだ独身なのだろう。

そんなことを思っていたある日。

新聞のお悔やみ欄に
木崎のお袋さんの名前が
載っていた。
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