愛よりも深すぎて
飲み会も2次会までやった。
終電まで飲んだ。

木崎と俺は同じ電車で帰る。
切符を買っているとき
木崎が隣で
『ずっと聞きたかったことが聞けてよかったよ』
と小声でいった。

わからない、ととっさにいったが
俺にはわかる。
本当は木崎に許してもらうことで
あいつと子供に許してもらえる気がしたから。
だから話した。

『まぁ、そういうことにしておくよ』
というと俺を見上げて笑った。

この時も他の子達には自分の辛さや弱さを全く見せなかった。

そんな木崎は俺には弱味を見せてくれているのだろうか。
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