とっておきの恋
□疑惑
次の日の放課後、遠藤くんを呼び出した。
昨日の続きを聞かなくちゃ。
「ねえ、遠藤くん。中学のときの話教えてよ」
ところが遠藤くん、頭をぶんぶんと左右に振って一向にOKしない。
「やだよ。しゃべったってばれたら安部くんに怒られる」
ちょっと遠藤くん、子どもじゃないんだから…。
って、あ、そうか。
「わかった。あたしにしゃべったらもう鉄道博物館の割引券あげないとか言われたんでしょ」
遠藤くん黙ったままうなずく。
「何よ、そんなに鉄道博物館が大事なわけ?」
遠藤くんさらに大きくうなずく。
「あたしより鉄道博物館のほうが大事ってこと?」
遠藤くん、全身をつかって大きくうなずく。
そりゃそうだ。
遠藤くんにとって、あたしはただの一クラスメイトにすぎない。
しかも割引券もくれない、ただの人。
昨日の続きを聞かなくちゃ。
「ねえ、遠藤くん。中学のときの話教えてよ」
ところが遠藤くん、頭をぶんぶんと左右に振って一向にOKしない。
「やだよ。しゃべったってばれたら安部くんに怒られる」
ちょっと遠藤くん、子どもじゃないんだから…。
って、あ、そうか。
「わかった。あたしにしゃべったらもう鉄道博物館の割引券あげないとか言われたんでしょ」
遠藤くん黙ったままうなずく。
「何よ、そんなに鉄道博物館が大事なわけ?」
遠藤くんさらに大きくうなずく。
「あたしより鉄道博物館のほうが大事ってこと?」
遠藤くん、全身をつかって大きくうなずく。
そりゃそうだ。
遠藤くんにとって、あたしはただの一クラスメイトにすぎない。
しかも割引券もくれない、ただの人。