とっておきの恋
「おはよう」

久しぶりの学校。

「エリ、大丈夫?」

「もう治ったの?」

クラスメイトがあたしの顔を見るたびに声をかけてくれた。

「ありがとう。もう大丈夫」


階段を駆け上がり、いつもの教室にたどり着く。

なんか、久しぶりだな。



窓際のあの席には、日差しをいっぱい浴びたカオリン。


「カオリン!」


振り返ったカオリンはちょっとだけ驚いたような顔。

でも、すぐにいつものやさしい笑顔。


「エリ、おはよう」

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