とっておきの恋
「エリ!」

「エリちゃん!!」


旧校舎の入口から声が聞こえる。


「カオリン、安部くん…うわーん、怖かったよ、怖かったよ」

二人の必死な顔が目に入って、あたしは少しだけ安心することができた。


カオリンがハンカチであたしの顔の傷を押さえてくれ、安部くんがロープをほどいてくれた。


そして、遠藤くんはとってつけたかのようにそこに立ち尽くしていて…。

でもなんだかよくわからないけど、遠藤くんは最高にかっこよくて、素敵だった。


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