小さな小さな恋物語
「智流君? どうかした?」

今度は首を傾けて聞いてくる。


「可愛い」


佑希ちゃんの仕草を見て、そんな言葉を無意識に呟いてしまった。



何を言ってるんだー! 俺は。


「だよね。あたしはこれが好き」


くまタンの小さなぬいぐるみを持って見せてくれた。


「あぁ。可愛いね」


さすが佑希ちゃん。俺の言ってる意味がわかってねぇ。


表面上は笑顔だけど、内心では溜め息をついていた。



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