小さな小さな恋物語
「相変わらず、お前に勉強は似合わねぇな」


そういって、崇が俺の机に寄って来た。


相変わらずって、酷くねぇか?


そんなことよりも


「さっき女の子に呼ばれたって言ってたけど誰だったんだ?」


「えっ! ああ。亜依と黒川が智流について聞いてきた」


一瞬驚いた顔をしたあとにそう答えた。


「一応、聞いておくけど言ってないだろうな?」


「言ってない。
何? そんなにも知られたくないのか? 私立受験って」


そりゃあ、知られたくないさ。特に佑希ちゃんにはな。



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