小さな小さな恋物語
-佑希-



結局、あたしは智流君と何も話さずに学校についてしまった。


なんで、聞かないんだろう?


嘘かもしれないじゃない。



智流君が私立受験するなんて嘘かもしれない。


何を自分に都合のいいように考えてるんだ。


「じゃあ、俺はこっちだから」


そう言って智流君は自分のクラスに行こうとしていた。


佑希。聞くなら今。今だよ!

何をためらっているの?


頭の中で自分が囁いてくる。



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