小さな小さな恋物語
「なんで…教えて、くれなかったの?」


佑希ちゃんのそんな質問でやっと自覚した。


「なんでそれを知ってる?」


俺の質問に佑希ちゃんは淋しそうな顔をしながら、


「お母さんから聞いたの。智流君が大桐学園を受験するって」


そうか担任と崇だけじゃあ無駄だったんだ。


親という存在を忘れてた。


俺が何も喋らないと佑希ちゃんが一人で喋り出す。



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