小さな小さな恋物語
-智流-


「智流君!?」


俺の名前を呼ぶ声があったので声の方へと見ると佑希ちゃんが駆け寄ってきていた。


俺の所に来ると俺に抱き着いてきた。


「ちょっ! 佑希ちゃん!? 人前で抱き着くのは…」


そう言いながら隣を見るとニヤニヤ笑いながら崇は呟く。


「嬉しそうだな?」


クッソー! ここぞとばかりにからかいやがって。


ああ。嬉しいさ。だからってなんだよ。
好きな奴に抱き着かれたら嬉しいだろ?


そんなふうに考えてると、佑希ちゃんは俺から離れて首を傾げながら尋ねてきた。



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