小さな小さな恋物語
この話を知らないのはあたしだけなんだって思った。


そう思ってるとお父さんは再び口を開いた。


「夏休み明けに父さんの転勤が決まった。だから、今の学校を転校しなければならないんだ」


えっ? テンキンするから、テンコウ?


せっかく、智流と同じ学校に通えてこれからも一緒にいられると思ったのに…。


そんな想いからリビングを飛び出し、外に出てエレベーターに飛び乗る。


そして、5階へと向かい智流の家へと向かった。



ピンポーン♪


家のチャイムを鳴らす。


すると、


「はーい」


そう言いながら、智流が出て来た。


そんな智流を見て自然と涙が流れ出た。


そのまま、あたしは智流に抱き着いた。



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