小さな小さな恋物語
「そんなことよりも、どうする? このままどっか行っちゃう?」


「でも…」


困った顔で俺を見つめる。


やっぱりそうだよな。俺は何を言ってるんだ。


「だよな。なんでもないから気にしないで」


「そうじゃなくて、二人でどこか行きたい」


顔を伏せながら、どこか恥ずかしそうに呟いた。


そんな佑希を見て、なぜか決意したんだ。


俺が守ってやらなきゃってな。



今考えれば中学生のガキが何を言ってんだって思う。



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