小さな小さな恋物語
-佑希-



あたしの提案で教室に行くことになった。


あれ? どっちの教室に行けばいいんだろう?

あたしと智流は小学生の頃は一度も同じクラスになったことがなかった。


それなのに今ではこんなに仲良くなった。

なんだか不思議な話だよね。


「とりあえず、6年2組に行こうか。佑希のクラスだった教室にさ」


そう言って、智流はあたしの手を掴んだ。


その瞬間――


ドキン!


心臓が大きく高鳴って激しく鳴り始めた。



あれ? 急にどうしたんだろう? なんでこんなにドキドキしてるんだろう?
初めてじゃないのにさ…



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