小さな小さな恋物語
『人を好きになるとね、その人の行動に胸をときめかしたり、気になったりするんだよね』


なぜか、亜依の言葉を思い出した。


なんで亜依の言葉を思い出してるのだろう?
もしかして、あたしが智流のことを好きだとか?


そんなわけ…ないよね?


好きってなに? 智流に抱くこの気持ちはなんなの?
あたしは何をすればいいんだろう? わかんないよ。



「佑希?」


智流が驚いた声であたしを呼んだ。


「えっ…と。なに?」


「なに?って佑希が泣いてるから…」


あたしが泣いてる? なんで?
なにもわからないことにふがいないって思ってるから?


そう思いながらも涙はどんどん出てくる。


もう嫌だよ…



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