小さな小さな恋物語
「どんなに引越しが嫌でも決まったことなんだ。それなのに人様に迷惑をかけてまで抵抗するな」


叩かれた頬を摩りながらお父さんの後ろを見るとお父さんの他にお兄ちゃんやお母さん、亜依や崇が心配そうな顔をしていた。


この時、初めてあたしがやってることが子供のわがままなんだって気付いたんだ。


智流もごめん。子供のあたしに最後まで付き合わせちゃって。


でも、智流のやってくれたことは嬉しかったよ。


多分あたしが智流に相談したのは智流と少しでも長く居たかったからなんだと思う。



そう思うってことは、あたしは智流が好きだってことなのかな?




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