小さな小さな恋物語
「俺は「今は聞きたくない!」


佑希の大声で俺の言葉を遮られた。


今は聞きたくない? なんで?


「今は聞きたく…ないの。この気持ちは生まれたばかりだから。
智流と離れても壊れないように大切に育てていきたいんだ。
だから、今は何も言わないで? 高校はこっちの学校を受けるから。それまでは…ね?」


佑希はそう言って、両親の元へと向かった。


そんなこと言われたら、何も言えねぇじゃん!


俺も今度会うまでには男ってのを磨かないとな。

そうじゃないと佑希に会わす顔もないからな。


こっちを振り向いて俺らに手を振っている佑希に俺は手を振り返した。




< 267 / 271 >

この作品をシェア

pagetop