小さな小さな恋物語
「佑希ちゃんっていつもこの時間?」


「うん。智流君も?」


「俺はいつも遅いよ。
朝は苦手なもので…」


智流君は苦笑いをしながら答えた。


「そっか」


あたしに何か出来ることってないかな。


う〜ん。あっ!



「あたしが起こそうか?」

「えっ!?」


智流君は驚いた顔であたしを見てきた。


あたし、変なこと言った?

「佑希ちゃんの気持ちは嬉しいけど、遠慮しとくよ。
女の子にそんなこと頼むのは…その、悪いからね」


照れたような顔で答えた。



あっ! あたし、何言ってんだろう。
彼女でもないのにさ。


あたしの顔は火がついたように赤くなっていた。



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