小さな小さな恋物語
「崇! 先から良からぬことを考えとるでしょ」


これが嫌なんだよ!


「そんなことは考えてないよ!
で、亜依は俺になんのようだよ」


俺はこれ以上突っ込まれないように先を促した。


「さすが! 崇。話がわかってるね」


亜依はニッコリと微笑みながら言った。



俺に被害が及ばない話だろうな?


「あの…さ。智流君って好きな人いるのかな?」


はっ? 亜依は何言ってんだ? 智流の好きなヤツって……亜依?


そんなわけないか。あいつはさっきウキウキした感じで帰ってたから、好きなヤツと帰ったはずだしな。



< 68 / 271 >

この作品をシェア

pagetop