小さな小さな恋物語
「考えてることが顔に出てるぞ。まあ、いいけど。
で、黒川を好きだと気付いた恋愛の達人はどうするのかな?」


崇はからかい口調で尋ねてくる。


つか、恋愛の達人って言うな。でも、


「それが問題なんだよな」



溜め息混じりで呟く。

いろんな人の相談を受けてきたけど、自分に当てはめてやってないんだよな。


ましてや、相手が佑希ちゃんだし…。


「智流も鈍感そうな黒川に挫折かい?」


楽しそうな顔で言う。


すっごいいい笑顔。それにしても…


< 95 / 271 >

この作品をシェア

pagetop