流れる星を見つけたら
「ええ働いてます」
そう返事をしながら
お姉さんはジュノンボーイより社長が気になるようで、テーブルからデカいマザコン男が浮き上がるのを待っている。
私もお姉さんに続き
「私もスペースを借りて、お仕事させてもらってます」
正直に言うと
ジュノンボーイは手帳を取り出す。
茶色い革の手帳
ペンも高そうなの使ってんな。
「販売員さんですか?」
そう質問され答える寸前
テーブルの下から出てきた男が偉そうに口を挟む。
「この人達は占い師だ」
さっきまで、小さく丸まってた男とは思えないくらい堂々としてます。
「占い師?」
「そう。我がビルの売れっ子占い師のふたり」
「いやだ社長ったら」
お姉さんは照れながら着物の袖で顔を隠す。
何かウケるわ。
安い飲み屋さんみたい。
「当たるぞー。刑事さんも占ってもらったらいい」
社長はイスにふんぞり返って言うけど、ジュノンボーイは鼻で笑って首を横に振る。
「僕は一切。信じませんから」
眼鏡がキラリと光ってるし
いやーな感じー。
まぁ
人の勝手だけどさ
あからさまに言われたら
あまり
良い気分ではない。
事件の内容を聞きたいけど
ここでサボってる時間があれば、ひとりでも相手をした方がお金になる。
「私やっぱり戻ります」
イスを引き
お財布を持って立ち上がると
「付き合い悪いなー」
そう社長に言われたので
昨日聞いたご近所情報をフル活用。
私は社長の顔をジッと見つめて低い声を出す。
「見えます……最近、旅行へ行かれました?」
「えっ?」
「お母様に趣味の悪い黒いシャツを買われた?」
「ええええええっ!」
おばさんがうちのお母さんに言ってたよ『見て。マー君の趣味の悪さ。こんな派手な黒いシャツ着れないわよねー。ネコの寝床にもならないわー』ってさ。
「早く戻りなさいっ」
顔色変えて解放してくれた。
ありがとう。
さてお仕事しよう。
気持ちよく去ろうとすると
「占いではないですね」
爽やかに否定する小さな声が背中で聞こえた。
そう返事をしながら
お姉さんはジュノンボーイより社長が気になるようで、テーブルからデカいマザコン男が浮き上がるのを待っている。
私もお姉さんに続き
「私もスペースを借りて、お仕事させてもらってます」
正直に言うと
ジュノンボーイは手帳を取り出す。
茶色い革の手帳
ペンも高そうなの使ってんな。
「販売員さんですか?」
そう質問され答える寸前
テーブルの下から出てきた男が偉そうに口を挟む。
「この人達は占い師だ」
さっきまで、小さく丸まってた男とは思えないくらい堂々としてます。
「占い師?」
「そう。我がビルの売れっ子占い師のふたり」
「いやだ社長ったら」
お姉さんは照れながら着物の袖で顔を隠す。
何かウケるわ。
安い飲み屋さんみたい。
「当たるぞー。刑事さんも占ってもらったらいい」
社長はイスにふんぞり返って言うけど、ジュノンボーイは鼻で笑って首を横に振る。
「僕は一切。信じませんから」
眼鏡がキラリと光ってるし
いやーな感じー。
まぁ
人の勝手だけどさ
あからさまに言われたら
あまり
良い気分ではない。
事件の内容を聞きたいけど
ここでサボってる時間があれば、ひとりでも相手をした方がお金になる。
「私やっぱり戻ります」
イスを引き
お財布を持って立ち上がると
「付き合い悪いなー」
そう社長に言われたので
昨日聞いたご近所情報をフル活用。
私は社長の顔をジッと見つめて低い声を出す。
「見えます……最近、旅行へ行かれました?」
「えっ?」
「お母様に趣味の悪い黒いシャツを買われた?」
「ええええええっ!」
おばさんがうちのお母さんに言ってたよ『見て。マー君の趣味の悪さ。こんな派手な黒いシャツ着れないわよねー。ネコの寝床にもならないわー』ってさ。
「早く戻りなさいっ」
顔色変えて解放してくれた。
ありがとう。
さてお仕事しよう。
気持ちよく去ろうとすると
「占いではないですね」
爽やかに否定する小さな声が背中で聞こえた。