流れる星を見つけたら
本日の仕事終わりは
幸せそうな
何も問題の無い男女が一組。

いっちゃらいっちゃら
目の前でされて疲れがたまる。

そんな幸せなら
占いなんてしない方がいいよ
最大のアドバイスをしてあげたい。

1年後にはW不倫の運命が待ってると出ていたが、あえて何も言わず『お互いを信じ、あまり変な疑いを持ってはいけません』それだけ言っておく。

それでいいでしょう。

お幸せに。

幸せなら
いいじゃない。

大きく伸びをし
疲れをそこに捨て
ちょっと早めに店仕舞いをして自分の場所を出ると

「お疲れさま」と声がかかる。

この癒されながらも
威圧感のある素敵な声は

イケメン除霊師シェフ。

「凜子さんのお店はどこでしょう?」

ジーンズに黒のTシャツ
その上にプラム色のパーカー
キャメルのライダージャケット
留め金がお洒落なショートブーツ

どこぞのモデルさんみたい。
顔が良いから
別世界の人みたいで引く。

「シェフ。お店は?」

「定休日です」

「そんな服装もするんですね」

「何を着ていいのかわからないので、マネキンの上から下までを買ってます」

そうなのか

「全身ユニクロでも全身しまむらでもいいんです」

それはちょっと……。

「今日はカッコいいですよ」
正直に言うと

「ありがとうございます」
ニッコリ笑う。

いや
いい男はしまむらでも着こなすのだろう。
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