流れる星を見つけたら
凜子さんのお店の前に行くと
お客さんの影がうっすら見えたので、私達はエレベーター近くのベンチに座る。

「凜子さんに用でした?」

「ええ。挙式の二次会でうちの店を貸し切る話をしていたので、その件で話をしようと」

二次会であそこの店使うの?
行きたい!
シェフの美味しい料理を食べたい!

「ここの一階にあるパンケーキの店で話をしようかと思って」

ここの一階の店

「その店、かなり美味しくないよ」
美味しくなくて有名だよ。
一回行ったら
二度と行きたくなくなるそうだ。

私の言葉を聞き
シェフは嬉しそうな顔をする。

「やっぱりそうなんですか。そこが狙い目なんですよ。どれだけマズイか楽しみです」

生き生きしている。

顔はいいけど
私の回りは変な奴だらけ。

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