流れる星を見つけたら
「あんな俺様の上から目線で、占い師が嫌いで、人の事をバカにして、乱暴でワケわからん男なんて縁がなくていいんです」

彼女だっているし。

てか
彼女がいるのに

「無理やり乱暴にキスするか?そこから変なんだって」
ぶつける相手がいなかったせいか
今までのしおらしさがスコーンと抜けて、シェフに喰ってかかる私。

「だからこっちの調子が狂うし。いきなり助けに来て『さよなら』するし」

「『さよなら』を仕向けたのはどっちなんですか?」

「え?」

仕向けたって……。

「僕は詳しい事はわかりませんが、相手を責めてばかりではいけませんよ。誰に対しても相手を認める事が大切です」

正論って嫌い。
また大人しくなってしまう。

「そういえば、例の事件の犯人。やっぱり店員さんだったんですね」

話の展開が早すぎる
何の話?

「ここの下の店でしたっけ?ごっそりガラスケースの宝石が盗まれたって」

「うん」
背筋を伸ばし
シェフの方に身体を向いて耳を大きくする。

「バイトの子の休みを狙って、店長と店員がグルになりもう一人協力者を使って、セールの混乱を利用してお客として入り込んでたその協力者に品物を渡していた」

わかりきった
当たり前の話と凜子さんは笑い
彼は呆れていたっけ

お見舞いを出し
だまされていたのはマー君で
私もすっかりだまされていた。

「やっぱりそうなんだ。え?どうして今さら」

「彼が頑張ったようですね」

なんで彼?
不思議がる私を見て
シェフは微笑む。
< 80 / 103 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop