僕、男の子なのです☆




「っ…」
「セノ」


いつもと違う心ちゃんの声に僕はポロッと何かが滑り落ちた。


「俺にはお前の痛みをちゃんと理解してやることができねぇ。
けど、お前は一人じゃねぇ。理事長も俺もいる。」


「心ちゃん」


知ってるの?って言おうとしたら心ちゃんの人差し指でふさがれた。


「今夜はいい夢を見れるといいな、“ノア”」

ポロポロとこぼれる水は地面を水玉模様をつくっていく。
その水を心ちゃんは一つ一つ拭き取って抱き締めてくれた。


「っ…」
「泣くな、セノ。」


うんうんと頷くことしかできなかった。










花言葉
『私を信じて』『さびしい愛』『思いやり』






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