僕、男の子なのです☆
ノアside
落ち着きを取り戻した僕はしばらくボーっとしていた。
「ノア…」
「迷惑かけてごめんね?
尚ちん。もぅ僕は大丈夫。
だって“セノ”は強いしね」
あえて“セノ”を強調して言うと尚ちんの顔は少し歪んだ。
でも
それを僕はいつも見てみぬふりをする。
それに気付こうとした時きっとあなたが壊れていくだろう。
尚ちんは誰よりも優しいから
僕が壊れていきそうな中で一番壊れていきそうなのはあなたなのにね。
僕が強かったらあなたを苦しませなかったのに。
きっと、
僕があなたにすがらなければ幸せそうに笑えることができただろう。
僕があなたの幸せを奪っている
何もかもを奪っている。
やっぱり、
“私”はいらない存在なんだろう。