強引にされたら気持ち、揺らぐんだってば
ようやく30分のドライブは幕を閉じる。なんか、会話がかみ合わなくて相手は不機嫌な気がする。
「着いたよ」
『カギだけ開ける』
マンションのインターフォンの前で短い会話のあと、玄関のドアはしばらくたってから開いた。
「長い時間待たせるなあ」
「う、動けへんのよ」
「こんにちは。おじゃまします」
「適当にやっといて」
「とりあえずケーキ冷蔵庫に入れてから買い物行ってくるけど、何がないの?」
「何もない」
「小麦粉とかも?」
葉月は尋ねる。
「それはある。卵もある……と思う。見て」
葉月はかって知ったるわが家のように冷蔵庫を手馴れた手つきでまず、野菜室から開けた。
「はい……で、中に入れる具は何がいい?」
「え、具―?? たこ?」
「分かりました……」
「じゃあ、行ってくるから」
「え゛、ハルトさんも行くんですか!?」
「だって運転できないでしょ?」
「いや、そんな歩いてすぐのところにスーパーあるよね?」
ユウジを見ながら聞いた。
「あるある」
「そこ行って来ます」
「あそうなの? 一緒に行くよ?」
「いえいえ、大丈夫です!! それよりユウジさんについていてあげてください!!」
あれ、なんか大げさに断りすぎた!?
「……じゃあ気をつけてね」
「はい、行ってきます」
これでようやくひとりきりの時間ができる。のはいいが、……キムチやチーズは買って行った方がいいのだろうか……私のお金で!!
スーパーは自分のお金なので、今食べたいお菓子も含めて購入。2千円。それほど高くないが領収書は一応財布の中へ入れておこう。
少し重いが、5分ほど歩けばすぐユウジのマンションで、3階の部屋までエレベーターなので、助かる。
ピンポーン。
「はーい」
出たのはやはりハルト。
「ただいま帰りました」
「何かいっぱい買ってない?」
「キムチとチーズも一応買いましたけど……」
「あー、ほんとに買ったんだ」
って言いだしっぺてめーだろー!!
「はい」
いや、私は素直なだけだ。
返事をしながらキッチンに入る。どうせ作るのは私だ。
「キャベツと粉だけだよね、とりあえず」
「ネギも買いましたけど……」
「お、いいね、ネギは中に入れて焼こう」
「はい」
キッチンはそれほど広くないので、2人ですることも特にない……。
「何かすることある?」
「あ、機械出してください。たこ焼き機」
「あーそうだね」
「スイッチ入れといてください」
とりあえずここから出て行ってもらおう。
その間にキャベツと粉を混ぜて、すぐに完成。
「おー、できてるできてる」
「もうあったまってます?」
「だいじょうぶだと思うよ」
テレビを前にソファで横になるユウジと、たこ焼きを焼くハルトと、私。
ハルトは何が面白いのか、終始笑顔でキムチやイカを中に入れて、どれがどれか分からないよう混ぜて食べさせようとする。
「なんかバツゲームしたいね……なんか違う物が入ってたらバツみたいな」
「誰がバツ受けんねん!! 俺こんな体やで!」
「それもそうだね(笑)」
いやまあ私も楽しいといえば楽しいし、美味しいといえば美味しいたこ焼きをとりあえず談笑するフリをして食べる。
「……ハルトさんってお若いですよね……」
「何、突然?」
「発想が」
「どんな?」
「バツゲーム」
「この人いつもやから」
「なんかね、ただ食事したってつまんないじゃん」
「そうですか?」
「うん」
言いながら、一口頬張り「うーん、キムチ合うねえ」。
「芸能人ですねえ、やっぱり」
「どこが(笑)」
「……えー、私今日一緒にいて、芸能人ってこんな風なんだーって何回も思いましたよ」
「そうかなあ。芸能人って、とはあんまり言われないけど。僕だからじゃない?」
「あ、芸能人が皆こういうわけじゃないんですか」
「うんそう、それは違うと思うな、僕だから」
「あの、ケーキ屋さんでお金払っててくれたときとか、さすが芸能人って思いましたよ」
「どこが(笑)。それは別に芸能人じゃなくてもするでしょ(笑)」
「芸能人以外で見たことない」
「いやじゃん、レジで出すの出さないの」
「まあそうですけど……」
「俺は今日持つべきものは友やと思ったね!!」
2人して特にどこも見ないまま、
「へー……」
「感動薄!!」
「(笑)。いやまあだって……だって……今日私がユウさんちに来たかったのは……」
「来たかったのは何?」
「なになにゆーて?」
「私がドタキャンさせたんじゃないかと思われてるかもしれないから、その証明です」
「え、僕と2人きりになるために?」
「はい」
「(爆笑)、思ってないない」
「あーなるほどなあ」
「ねー、でしょう?? もう私ほんとショックでしたよ。何がショックってユウジさんがぎっくり腰だとかそんなことじゃなくて、もうなんかこんな変なタイミングでー!!! っていうショックです」
「なるほどなあ、分かる分かる。隣でいながらそんな心配をしてたとは(笑)」
「(笑)。まさかなあ」
「しますよ!! 初対面でしかも芸能人なんだから! あーもー私は大恥かいた気分でした、今日は」
「(笑)」
ユウジはまだ笑っている。
「でもがっかりだなあ。裏工作されてなかったとは、してくれたってよかったのに」
「……」
その一言に、驚いてハルトを見つめた。
「顔赤いで(笑)」
「え、あっ……」
反論するタイミングを完全に失った。
「……たこ焼き食べたら帰ります、私」
それだけようやく言葉が出る。なんかもういやなんですけど、このおじさん臭が!!
「そんな拗ねなくても(笑)」
「そうよ、頼むから後片付けして帰ってよ」
「……そうですね……。洗濯物とかは大丈夫?」
あんまりする気はないが、とりあえず聞いてみる。
「いけるいける」
「変なパンツ出てきたら困るしね」
「普通のしかはいとらんわ!」
「いや、変なシミつきのとかさ」
そして2人はこちらを見る。
「えっ……いや、そんな私に求められても……!!」
「いや、何も求めてないから!!」
「……!!!」
2人は爆笑。一体何が面白いの!?!?
「あー、面白いねえ、葉月さん」
「私は何も面白くないです」
「そう?」
「しいて言うならばハルトさんが面白くて……笑ってるんです」
「あそう(笑)」
「私は一般の素人娘ですから面白いことはいえません」
「素人娘って響き悪いなあ(笑)」
まあ、おじさん達が楽しいならそれでいいのはいいですけど。
「ユウジさんケーキ食べます?」
「あ、いるいる」
「……僕あんまり欲しくないけど」
「俺いるー」
「じゃあ2人で分けましょうか」
「いやあれ……6人分くらいはあるんじゃない?」
「俺2人分くらいは食えるよ」
「じゃあ半分は切りましょうか」
ようやくリビングから出るも、冷蔵庫から箱を取り出すとすぐにリビングに戻った。そしてタコ焼き機の隣でケーキに入刀する。
「はい、切れました」
「おー、チョコシフォン!! いいねー」
「ユウジさん柔らかいの好きですよね」
「うんそう!!」
「じーさんみたいだな」
「ケーキはじーさん食べんやろ」
なんだかんだでも、すぐにケーキを半分食べてしまい、片付け開始。なんで芸能人のくせに食洗機もないんだこの家は……。
「ユウジさん洗い物しておきましたけど、とりあえず乾かしてます」
「ありがとー、助かるわー」
「どうせだったら食洗買ったらどうですか?」
「いらへんよ、男の一人暮らしにそんなもん」
「今や一家に一台ですよね」
「うんまあ僕んちもあるけどね、ほとんど使ってない」
「けどユウさんは自炊するじゃないですかー」
「手で洗えるくらいやからええんよ……またそうやって買い物させるー」
「(笑)、親切心です」
「このテレビもそうなんよ、こんなでかいんいらんってゆーてるのに買え買えゆーから」
「男の一人暮らしだったらテレビくらい贅沢してもいいじゃないですかねえ」
「ユウジゲームするんだからでかい方がいいでしょ」
「レコーダーだってそうよ!!」
「あれは(笑)。新製品を進めるのが私の仕事ですから」
「無駄買いばっかりさせるんよ」
「いいじゃないですか(笑)、お金が有り余った芸能人なんだから。あ、それで、タコとイカと海老が余ったので煮付けておきましたから、とりあえず。食べれたら食べてください」
「お、いいねー、今日の晩食べるー」
「あ、なんか違う匂いがしてると思ったらそれだったんだー」
と、ハルトは確かめたいのかキッチンへ。
「パックに入ってるだけしかないの?」
「はい、余りだけですから」
「これ、僕がもらってい? ユウジだと調子悪くなって食べられなくなったらもったいないからさ」
「えっ、え゛―」
「え、いやまあ、私は別に」
「いやまあ確かに夜食べたくなるかどうかは分からんけど……」
「今日の晩のつまみにしよう」
「ハルトさん……」
「何?」
とりあえずその端正な顔を見つめた。
「つまみだなんて……家でビールとか飲むんですね」
「まあ、そんなないけど(笑)」
「庶民的なところもあるんですね」
「普通だよ」
「なんか全然想像できないです」
「今度うち見に来る?」
「え……あまあ、じゃあ」
と以外に応えようがない。
そろそろ時刻は夕方の4時を回る。
「じゃあ私そろそろ帰りますね、ユウジさんもゆっくりしたいだろうし」
「あ、おかまいなくー」
「なんか用あるの?」
「いやないですけど」
「そういえば三連休って言ってたね」
「そうなんですよ! 飲みに行きたいなあ……」
そして何気に携帯電話を探す。
「行こう、行こう」
はい?
「着いたよ」
『カギだけ開ける』
マンションのインターフォンの前で短い会話のあと、玄関のドアはしばらくたってから開いた。
「長い時間待たせるなあ」
「う、動けへんのよ」
「こんにちは。おじゃまします」
「適当にやっといて」
「とりあえずケーキ冷蔵庫に入れてから買い物行ってくるけど、何がないの?」
「何もない」
「小麦粉とかも?」
葉月は尋ねる。
「それはある。卵もある……と思う。見て」
葉月はかって知ったるわが家のように冷蔵庫を手馴れた手つきでまず、野菜室から開けた。
「はい……で、中に入れる具は何がいい?」
「え、具―?? たこ?」
「分かりました……」
「じゃあ、行ってくるから」
「え゛、ハルトさんも行くんですか!?」
「だって運転できないでしょ?」
「いや、そんな歩いてすぐのところにスーパーあるよね?」
ユウジを見ながら聞いた。
「あるある」
「そこ行って来ます」
「あそうなの? 一緒に行くよ?」
「いえいえ、大丈夫です!! それよりユウジさんについていてあげてください!!」
あれ、なんか大げさに断りすぎた!?
「……じゃあ気をつけてね」
「はい、行ってきます」
これでようやくひとりきりの時間ができる。のはいいが、……キムチやチーズは買って行った方がいいのだろうか……私のお金で!!
スーパーは自分のお金なので、今食べたいお菓子も含めて購入。2千円。それほど高くないが領収書は一応財布の中へ入れておこう。
少し重いが、5分ほど歩けばすぐユウジのマンションで、3階の部屋までエレベーターなので、助かる。
ピンポーン。
「はーい」
出たのはやはりハルト。
「ただいま帰りました」
「何かいっぱい買ってない?」
「キムチとチーズも一応買いましたけど……」
「あー、ほんとに買ったんだ」
って言いだしっぺてめーだろー!!
「はい」
いや、私は素直なだけだ。
返事をしながらキッチンに入る。どうせ作るのは私だ。
「キャベツと粉だけだよね、とりあえず」
「ネギも買いましたけど……」
「お、いいね、ネギは中に入れて焼こう」
「はい」
キッチンはそれほど広くないので、2人ですることも特にない……。
「何かすることある?」
「あ、機械出してください。たこ焼き機」
「あーそうだね」
「スイッチ入れといてください」
とりあえずここから出て行ってもらおう。
その間にキャベツと粉を混ぜて、すぐに完成。
「おー、できてるできてる」
「もうあったまってます?」
「だいじょうぶだと思うよ」
テレビを前にソファで横になるユウジと、たこ焼きを焼くハルトと、私。
ハルトは何が面白いのか、終始笑顔でキムチやイカを中に入れて、どれがどれか分からないよう混ぜて食べさせようとする。
「なんかバツゲームしたいね……なんか違う物が入ってたらバツみたいな」
「誰がバツ受けんねん!! 俺こんな体やで!」
「それもそうだね(笑)」
いやまあ私も楽しいといえば楽しいし、美味しいといえば美味しいたこ焼きをとりあえず談笑するフリをして食べる。
「……ハルトさんってお若いですよね……」
「何、突然?」
「発想が」
「どんな?」
「バツゲーム」
「この人いつもやから」
「なんかね、ただ食事したってつまんないじゃん」
「そうですか?」
「うん」
言いながら、一口頬張り「うーん、キムチ合うねえ」。
「芸能人ですねえ、やっぱり」
「どこが(笑)」
「……えー、私今日一緒にいて、芸能人ってこんな風なんだーって何回も思いましたよ」
「そうかなあ。芸能人って、とはあんまり言われないけど。僕だからじゃない?」
「あ、芸能人が皆こういうわけじゃないんですか」
「うんそう、それは違うと思うな、僕だから」
「あの、ケーキ屋さんでお金払っててくれたときとか、さすが芸能人って思いましたよ」
「どこが(笑)。それは別に芸能人じゃなくてもするでしょ(笑)」
「芸能人以外で見たことない」
「いやじゃん、レジで出すの出さないの」
「まあそうですけど……」
「俺は今日持つべきものは友やと思ったね!!」
2人して特にどこも見ないまま、
「へー……」
「感動薄!!」
「(笑)。いやまあだって……だって……今日私がユウさんちに来たかったのは……」
「来たかったのは何?」
「なになにゆーて?」
「私がドタキャンさせたんじゃないかと思われてるかもしれないから、その証明です」
「え、僕と2人きりになるために?」
「はい」
「(爆笑)、思ってないない」
「あーなるほどなあ」
「ねー、でしょう?? もう私ほんとショックでしたよ。何がショックってユウジさんがぎっくり腰だとかそんなことじゃなくて、もうなんかこんな変なタイミングでー!!! っていうショックです」
「なるほどなあ、分かる分かる。隣でいながらそんな心配をしてたとは(笑)」
「(笑)。まさかなあ」
「しますよ!! 初対面でしかも芸能人なんだから! あーもー私は大恥かいた気分でした、今日は」
「(笑)」
ユウジはまだ笑っている。
「でもがっかりだなあ。裏工作されてなかったとは、してくれたってよかったのに」
「……」
その一言に、驚いてハルトを見つめた。
「顔赤いで(笑)」
「え、あっ……」
反論するタイミングを完全に失った。
「……たこ焼き食べたら帰ります、私」
それだけようやく言葉が出る。なんかもういやなんですけど、このおじさん臭が!!
「そんな拗ねなくても(笑)」
「そうよ、頼むから後片付けして帰ってよ」
「……そうですね……。洗濯物とかは大丈夫?」
あんまりする気はないが、とりあえず聞いてみる。
「いけるいける」
「変なパンツ出てきたら困るしね」
「普通のしかはいとらんわ!」
「いや、変なシミつきのとかさ」
そして2人はこちらを見る。
「えっ……いや、そんな私に求められても……!!」
「いや、何も求めてないから!!」
「……!!!」
2人は爆笑。一体何が面白いの!?!?
「あー、面白いねえ、葉月さん」
「私は何も面白くないです」
「そう?」
「しいて言うならばハルトさんが面白くて……笑ってるんです」
「あそう(笑)」
「私は一般の素人娘ですから面白いことはいえません」
「素人娘って響き悪いなあ(笑)」
まあ、おじさん達が楽しいならそれでいいのはいいですけど。
「ユウジさんケーキ食べます?」
「あ、いるいる」
「……僕あんまり欲しくないけど」
「俺いるー」
「じゃあ2人で分けましょうか」
「いやあれ……6人分くらいはあるんじゃない?」
「俺2人分くらいは食えるよ」
「じゃあ半分は切りましょうか」
ようやくリビングから出るも、冷蔵庫から箱を取り出すとすぐにリビングに戻った。そしてタコ焼き機の隣でケーキに入刀する。
「はい、切れました」
「おー、チョコシフォン!! いいねー」
「ユウジさん柔らかいの好きですよね」
「うんそう!!」
「じーさんみたいだな」
「ケーキはじーさん食べんやろ」
なんだかんだでも、すぐにケーキを半分食べてしまい、片付け開始。なんで芸能人のくせに食洗機もないんだこの家は……。
「ユウジさん洗い物しておきましたけど、とりあえず乾かしてます」
「ありがとー、助かるわー」
「どうせだったら食洗買ったらどうですか?」
「いらへんよ、男の一人暮らしにそんなもん」
「今や一家に一台ですよね」
「うんまあ僕んちもあるけどね、ほとんど使ってない」
「けどユウさんは自炊するじゃないですかー」
「手で洗えるくらいやからええんよ……またそうやって買い物させるー」
「(笑)、親切心です」
「このテレビもそうなんよ、こんなでかいんいらんってゆーてるのに買え買えゆーから」
「男の一人暮らしだったらテレビくらい贅沢してもいいじゃないですかねえ」
「ユウジゲームするんだからでかい方がいいでしょ」
「レコーダーだってそうよ!!」
「あれは(笑)。新製品を進めるのが私の仕事ですから」
「無駄買いばっかりさせるんよ」
「いいじゃないですか(笑)、お金が有り余った芸能人なんだから。あ、それで、タコとイカと海老が余ったので煮付けておきましたから、とりあえず。食べれたら食べてください」
「お、いいねー、今日の晩食べるー」
「あ、なんか違う匂いがしてると思ったらそれだったんだー」
と、ハルトは確かめたいのかキッチンへ。
「パックに入ってるだけしかないの?」
「はい、余りだけですから」
「これ、僕がもらってい? ユウジだと調子悪くなって食べられなくなったらもったいないからさ」
「えっ、え゛―」
「え、いやまあ、私は別に」
「いやまあ確かに夜食べたくなるかどうかは分からんけど……」
「今日の晩のつまみにしよう」
「ハルトさん……」
「何?」
とりあえずその端正な顔を見つめた。
「つまみだなんて……家でビールとか飲むんですね」
「まあ、そんなないけど(笑)」
「庶民的なところもあるんですね」
「普通だよ」
「なんか全然想像できないです」
「今度うち見に来る?」
「え……あまあ、じゃあ」
と以外に応えようがない。
そろそろ時刻は夕方の4時を回る。
「じゃあ私そろそろ帰りますね、ユウジさんもゆっくりしたいだろうし」
「あ、おかまいなくー」
「なんか用あるの?」
「いやないですけど」
「そういえば三連休って言ってたね」
「そうなんですよ! 飲みに行きたいなあ……」
そして何気に携帯電話を探す。
「行こう、行こう」
はい?