殉愛・アンビバレンス【もう一つの二重人格三重唱】
翼が家に帰って来ると、居間で忍と純子が爆睡していた。
でも其処に陽子の姿はなかった。
テーブルの上には四組の紅茶のセット。
でも一つのケーキは手付かず状態だった。
(僕の分まで用意してくれたのかな?)
そう思った。
でも、ケーキボックスにはもう一つ入っていたのだ。
翼はハッとした。
「親父が来た!」
翼は自分自身の言葉に青ざめた。
ワナワナと震えだす体。
翼は必死にそれを庇いながら急いで寝室へむかった。
ベットの上では、陽子は何事もなかったかのように眠っていた。
取り越し苦労だったかと、ホッと胸をなでおろした。
でも何かが違っていた。
下着が一枚だけ外されて、床に落ちていたのだ。
「ウオーー!」
翼は次の瞬間狂った。
半狂乱になりながら、陽子を抱きかかえた。
風呂場までどう運んだのか記憶にはない。
でも、気付いた時にはシャワーで陽子の身体清めていた。
ハッと現実に戻る。
その瞬間孝に対する憎しみが、陽子に対する愛に変わる。
孝に汚されたであろう陽子の肉体。
その全てが欲しくなる。
そして自分も無抵抗な陽子の体を欲望にかられて抱いていた。
鏡に映る翼の姿。
それは夜叉になっていた。
「殺してやる!殺してやる!」
翼は何度もそう叫びながら激しい愛撫を陽子にぶつけた。
汚された陽子の体を自分の愛で清めたかった。
翼は陽子が目覚めるまで何度も何度も発狂する。
そしてその度鬼になった。
陽子は何も知らされず平穏な日々を送っていた。
それでも時々あの夜の、激しい翼の愛撫を思い出す。
虚ろな目を陽子に投げかけ、何度も自分を抱いた翼。
その異常なまでの愛にのめり込んで、自分も燃え尽きるまで淫らに堕ちた陽子。
自分にもこんな激しい感情があったまのかと、陽子は思い出す度赤面していた。
一月中旬に受けたセンター試験に翼は合格していた。
後は本番を待つだけだった。
伝え聞くところでは、翔も合格したとのことだった。
相変わらず翼は必死になって勉強を続けていた。
でも其処に陽子の姿はなかった。
テーブルの上には四組の紅茶のセット。
でも一つのケーキは手付かず状態だった。
(僕の分まで用意してくれたのかな?)
そう思った。
でも、ケーキボックスにはもう一つ入っていたのだ。
翼はハッとした。
「親父が来た!」
翼は自分自身の言葉に青ざめた。
ワナワナと震えだす体。
翼は必死にそれを庇いながら急いで寝室へむかった。
ベットの上では、陽子は何事もなかったかのように眠っていた。
取り越し苦労だったかと、ホッと胸をなでおろした。
でも何かが違っていた。
下着が一枚だけ外されて、床に落ちていたのだ。
「ウオーー!」
翼は次の瞬間狂った。
半狂乱になりながら、陽子を抱きかかえた。
風呂場までどう運んだのか記憶にはない。
でも、気付いた時にはシャワーで陽子の身体清めていた。
ハッと現実に戻る。
その瞬間孝に対する憎しみが、陽子に対する愛に変わる。
孝に汚されたであろう陽子の肉体。
その全てが欲しくなる。
そして自分も無抵抗な陽子の体を欲望にかられて抱いていた。
鏡に映る翼の姿。
それは夜叉になっていた。
「殺してやる!殺してやる!」
翼は何度もそう叫びながら激しい愛撫を陽子にぶつけた。
汚された陽子の体を自分の愛で清めたかった。
翼は陽子が目覚めるまで何度も何度も発狂する。
そしてその度鬼になった。
陽子は何も知らされず平穏な日々を送っていた。
それでも時々あの夜の、激しい翼の愛撫を思い出す。
虚ろな目を陽子に投げかけ、何度も自分を抱いた翼。
その異常なまでの愛にのめり込んで、自分も燃え尽きるまで淫らに堕ちた陽子。
自分にもこんな激しい感情があったまのかと、陽子は思い出す度赤面していた。
一月中旬に受けたセンター試験に翼は合格していた。
後は本番を待つだけだった。
伝え聞くところでは、翔も合格したとのことだった。
相変わらず翼は必死になって勉強を続けていた。