ー美し桜と乱れし鬼ー

仕事と悪戯

………




「……奏華さんっ…」





誰かが私を呼んでる…。




眠たい目を開けると隣の所で寝ている土方さんと小さく襖を開けている沖田さんがいた。



「沖田さん…おはよう、ございます……」




「おはよう♪ちょっとお願いしてもいいかな?」





お願い?



私が首を傾げると、沖田さんが口を開いた。



「あの机の二番目の引き出しから本取ってくれませんか?」




沖田さんの指す方向に土方さんを起こさないように、歩いた。




二番目の引き出しを開けると、沖田さんの言ってた通り本があった。



『豊玉俳句集』と書かれた本。



「沖田さん、これですか?」




「そうそう♪せっかくだから、奏華さんもおいで」
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