君色【完】






背後から聞こえた声に振り返ると、安藤くんの姿が。



「あれ?傘は?」

「あー、忘れちゃって...」




雨だというのに、両手になにも持ってないあたしに不思議そうにたずねる安藤くん。



「え?マジか...」

「......もう、濡れて帰るしかないよねー...」

「.........立花さん、家どこらへん?」

「え?」

「送るよ。傘の中入っていいよ」

「え!?」



< 22 / 277 >

この作品をシェア

pagetop