ヤンキー×お嬢様


「「「段ボール運べやぁ!!!!」」」

「ワンワンッ!!」



ーー
ーーーー
ーーーーーー


家を飛び出して、五分位経った頃だろうか。

街を走っていた私に、急に寒気がした。

「・・・バレたか?」

コンビニはとっくのとうに越え、結構な距離を走っているだろう。

「やっぱり体力落ちたなぁ・・・」

ここ最近忙しくて毎朝5キロを走る、という日課をしなかったせいか体が鈍っていた。

2キロしか走っていないのに、息切れする。

「・・・くっそぉ・・・!」

強くなるんだ。

不意に、アノコトがあって弱っている私が偶然見たテレビの内容を思い出した。

『長距離っていうのは、タイムなんて関係ないんですよ。どのくらい自分の最高記録がだせるか、どれだけ自分を追い詰められるかの問題なんです。だから、自分の長距離のタイムに満足している人はある意味精神力が強いんですよ』

デマかもしれないのに。

なのに、バカみたいに信じて次の日から朝5時に起きて走るようになった。

気が付いたら日課になっていた。

体は強くなっているのかもしれない。

でも、心はーーーー?

< 3 / 36 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop