ヤンキー×お嬢様
「お父様には、今日は友達の家に泊まりに行く、って言っておいて」
へぇ、今から友達の家に行くのか。
じゃあ、私は家に帰ろ。
「も、もしかして友達とは、そのお方で・・・?」
そのお方って、私か。
まぁ、見た目ヤンキーだし、駅前ウロチョロしていると良くないように思われるのかも。
中村に視線を向けると、目が合った。
睨まないでくれ、私は何もしてないしお嬢様とは友達でも何でもない。
「そうよ」
そう言って私の腕を、引っ張り走り出した。
え。
「お、お嬢様!」
「か、神山っ!?」
私たちがいくら叫んでも、足を止めないコイツ。
意外と足が速い。
駅前に居る大勢の人に見られるなか、
「私、アンタと友達になったつもりないんだけど」