目を開けると、泣いた跡が残る、翔織の顔が見えた。

昨夜 私は、泣き続ける翔織を抱いたまま、寝てしまった。

曽根倉君達は、それぞれの親を心配させると いけないから、一端 家に帰って、翌日また来ると言って、帰って行った。

夢を思い出して、私は翔織の額に掛かった長い前髪を、そっと払った。

私、貴方と何処かで会った事が在ると思ってたけど、あの病院だったんだね……。

私は翔織を起こさないようにベッドから出ると、携帯を開いた。

其処に入った、一通のメール。

母からだ。

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今日は残業するから、帰れないかも。

お休みなさい(ρ_-)ノ

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昨夜 私が寝てしまった後に送られた物のようだ。

私は部屋を出ると、朝食を作り始めた。

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