白の龍~私を救った暴走族~
てっちゃんには悪いけど、私の中の警戒レーダーが反応してしまう。
結局私は、それから言葉を発することなく二人を見送る。
二人は手を振りながら、「また明日ー」と帰って行った。
二人の姿が見えなくなると、「ただいまー」と家に入る。
今の時間、家には誰もいないんだけどね・・・
私はキッチンに行き、冷蔵庫からお茶のペットボトルを持って部屋に向かった。
制服脱いでハンガーに掛け、部屋着に着替えるとソファーに腰を下ろしてお茶を飲み一息つく。
お茶と携帯を手に、遥にぃの部屋に行く。
遥にぃの部屋のテーブルに、お茶と携帯を置き、ベッドに潜り込むと遥にぃの匂いがする。
昔から、遥にぃと美羅ねぇが大好きな私は、部屋の主がいなくても勝手に入ってそこで過ごすことがあるんだ。
遥にぃの香りに包まれて安心すると、眠気が襲ってくる。
そして私は、そのまま眠りについた。