白の龍~私を救った暴走族~
「怖いの・・・。」
「それはやっぱり・・・俺たちが暴走族だからか?」
悲しそうな顔で私に聞く大地。
大地、違うよ?そうじゃないんだ。
「違う、そうじゃない。人と・・・関わるのが・・・怖いの。」
震えた声でそう言うと、大地は私の手を取って繋いだ。
昔もよく、私が落ち込んだり元気がない時には、大地がこうやって手を繋いでくれてた。
やっぱり大地は変わってない。それに安心している自分がいた。
「美空、俺を信じて行ってみないか?屋上に。」
大地を信じて・・・か・・・。
「大地・・・、あなたは何があっても私を裏切らないよね?」
「あぁ、あたり前!!だから俺を信じて?美空。」
そう・・・。
大地は恋(れん)とは違う。恋みたく裏切ったりしない・・・。
きっと・・・。
そうだよね?大地・・・。
「わかった、行く。」
私の返事聞いた二人は、ニコニコした顔で再び歩き出した。