白の龍~私を救った暴走族~



「怖いの・・・。」


「それはやっぱり・・・俺たちが暴走族だからか?」


悲しそうな顔で私に聞く大地。


大地、違うよ?そうじゃないんだ。


「違う、そうじゃない。人と・・・関わるのが・・・怖いの。」


震えた声でそう言うと、大地は私の手を取って繋いだ。


昔もよく、私が落ち込んだり元気がない時には、大地がこうやって手を繋いでくれてた。


やっぱり大地は変わってない。それに安心している自分がいた。



「美空、俺を信じて行ってみないか?屋上に。」


大地を信じて・・・か・・・。


「大地・・・、あなたは何があっても私を裏切らないよね?」


「あぁ、あたり前!!だから俺を信じて?美空。」



そう・・・。


大地は恋(れん)とは違う。恋みたく裏切ったりしない・・・。


きっと・・・。


そうだよね?大地・・・。


「わかった、行く。」


私の返事聞いた二人は、ニコニコした顔で再び歩き出した。



< 21 / 25 >

この作品をシェア

pagetop