白の龍~私を救った暴走族~
私は小さい子供のように家の中を探索してまわった。
そして二階の一つのドアのプレートに「美空の部屋」と書かれていた。
ドアを勢いよく開けると「可愛い~!!」と思わず叫んだ。
「そうだろ?」
その声に振り向くと、ドアの前にパパとママが立っていて
「美空好みにしといたの」とママが言った。
ベッドなんてお姫様ベッドみたいにレースのカーテンがついているし、ピンクと白でいっぱいの部屋だった。
いつもは中々素直になれず強がったりしている私。
だから元彼の恋(れん)にも、「お前は強いから大丈夫だろ」って振られるんだ。
でも・・・
あんなひどい裏切りは、もうたくさんだよ・・・
だったら誰にも関わらない方が傷つかなくて済む。
本当は、甘えん坊で、寂しがり屋で、人一倍女の子らしい私。
それを知ってくれている家族がいるから、私はそれだけでいいんだ。
片付けをして夜は更けていった。