白の龍~私を救った暴走族~



私は小さい子供のように家の中を探索してまわった。



そして二階の一つのドアのプレートに「美空の部屋」と書かれていた。


ドアを勢いよく開けると「可愛い~!!」と思わず叫んだ。


「そうだろ?」


その声に振り向くと、ドアの前にパパとママが立っていて



「美空好みにしといたの」とママが言った。



ベッドなんてお姫様ベッドみたいにレースのカーテンがついているし、ピンクと白でいっぱいの部屋だった。



いつもは中々素直になれず強がったりしている私。



だから元彼の恋(れん)にも、「お前は強いから大丈夫だろ」って振られるんだ。



でも・・・



あんなひどい裏切りは、もうたくさんだよ・・・



だったら誰にも関わらない方が傷つかなくて済む。





本当は、甘えん坊で、寂しがり屋で、人一倍女の子らしい私。



それを知ってくれている家族がいるから、私はそれだけでいいんだ。




片付けをして夜は更けていった。






< 4 / 25 >

この作品をシェア

pagetop